【帝王切開体験談】麻酔の痛み・不安についてまとめた。

帝王切開になると色々不安に思うことありますよね?
特に気になるのは、麻酔がちゃんと効くのか気になります・

手術中痛いのは嫌です。
麻酔効かないとか絶対地獄だと思います。
私も帝王切開が決まった時にネットで色々調べたりしていたので、帝王切開の麻酔について私の体験とともにまとめてみました。

帝王切開で不安になっている人、麻酔のことで不安な人は参考にしてみてください。



スポンサーリンク



麻酔の種類

腰椎麻酔(脊髄くも膜下麻酔
帝王切開の場合、特に何の問題もなければ腰椎麻酔になります。
腰に注射をして、5〜10分ほどで麻酔が効いていきます。
最初は足があったかいような感覚、それからどんどん痺れたような感覚になり、手術が始まる頃には触られても何も感じないくらい効いています。(麻酔の効きには個人差があります。)

痛みは感じないけど、意識はあるので、お腹から出てきた赤ちゃんを見ることもできます。


全身麻酔
全身麻酔は、完全に意識をなくす麻酔です。
点滴から薬を入れる方法、酸素マスクから吸入させる方法があります。
帝王切開の場合、全身麻酔だと母子ともにリスクがあります。
腰椎麻酔ができない場合のみ全身麻酔をします。


硬膜外麻酔
硬膜外麻酔は手術中の痛みに対して行うものではなく、術後の痛みを緩和するものです。
背骨の中の硬膜にカテーテルを入れて薬を注入していきます。
腰椎麻酔後に背中に針を刺し、そこからカテーテルを入れていきます。
カテーテルを入れる時も抜く時も痛みはありません。

硬膜外麻酔があるのとないのとでは術後の痛みが全然違います。
ただ、硬膜外麻酔を行うには技術が必要なため、麻酔科医がいない場合はしないこともあります。
また投薬治療などにより、硬膜外麻酔ができないこともあります。

腰椎麻酔+硬膜外麻酔
全身麻酔+硬膜外麻酔
どちらかと組み合わせて使います。

術後3〜4日は入れたまま過ごしますが、液漏れ・入れている部分からの出血等で途中で抜いてしまうこともあります。

赤ちゃんへの影響

腰椎麻酔と硬膜外麻酔は背中の神経近くから薬を入れるので全身をめぐる量も少なく赤ちゃんにもほとんど影響しません。
全身麻酔の場合は、母体の血液中に含まれる薬の量が多くなるため、赤ちゃんにも影響します。


私は子供2人とも帝王切開出産したので、腰椎麻酔と硬膜外麻酔を経験しました。
お腹から取り出した時は2人とも元気に泣いていて、その後も特に変わったこともないので、腰椎麻酔・硬膜外麻酔の場合は麻酔薬で赤ちゃんに影響が出ることはほぼないと思います。
安心して手術に臨んでください。

全身麻酔の場合は母子ともにリスクがあります。

① 赤ちゃんが眠くなる:
お母さんに投与された全身麻酔の薬は、胎盤を通して赤ちゃんの脳にも達します。
麻酔担当医は、赤ちゃんへの影響を最小限にするために薬の種類や量などを工夫しますが、産まれたばかりの赤ちゃんが、少し眠そうであったり、呼吸が弱くなることがあります。
その場合には呼吸の補助を必要とします。しかし薬の影響がなくなれば、赤ちゃんはすぐに元気になります。


② 肺炎:
お母さんの意識があるときには、仮に嘔吐したとしても口から吐き出すことができますが、意識のないときには嘔吐したものが肺に入り込み、肺炎を起こすことがあります。
妊婦さんは嘔吐を防ぐ機能が弱くなっているため、胃の中の内容が戻りやすくなっています。
したがって、まれではありますが、妊婦さんでは妊娠していない患者さんと比べて、全身麻酔をしたときの嘔吐に伴う肺炎が多いといわれています。
そこで手術前のお母さんには飲食を控えてもらうという原則を守ってもらいます。麻酔担当医によって胃の内容物を少なくする働きのある薬を使うこともよくあります。
引用元帝王切開の麻酔Q&A−日本産科麻酔学会(JSOAP)−

麻酔をするときの姿勢

腰椎麻酔をする前は手術室のベッドに横に寝て、顔をお腹に向けて背中を丸めます。
妊婦なのでお腹が大きいので、背中丸められるかな?と思ったけど、意外とできました。
そしてそんなに苦しい姿勢ではなかったです。
f:id:oyasumitan:20180524125241j:plain



麻酔の痛み

麻酔の注射は痛いのか?
これも気になりますよね。
背中から薬を注入すると思うとすごい激痛なんじゃないかと思っていました。

でも意外と痛くない!

普通に注射されるのと同じくらいの痛み。
麻酔医の先生が注射が上手な方だったのか、注射が下手な看護師さんの方が痛いと思うくらい刺されたときの痛みはなかったです。
薬を注入している時も痛みはありませんでしたが、なんとなく薬を注入されている感覚はありました。


硬膜外麻酔を入れる時も注射の時のような痛みが最初あっただけで、カテーテルを入れるときは痛みがありませんでした。
なのでチクッっとした痛みはあるけど、我慢できます。

でも、すごく痛いかもって想像してた方が、実際注射された時に思ってたより痛くない!って思える気がします。


麻酔が効かないことってある?

麻酔の効きには個人差があります。
私の場合よく効きました。
痛みは全くなく、触られている感覚もありませんでした。

同じ病院で帝王切開した人に聞くと、痛みはなかったけど内臓を触られている感覚はあったという人はいたので、効きやすい・効きにくいはあると思います。


ネットの体験談には麻酔が効かなくて痛かったという体験談もあり、すごく怖かったです。
なので、術前に行う麻酔説明で麻酔医と話をした時に麻酔の効きに不安があることを伝えました。

すると麻酔医の先生から提案がありました。
注射後に麻酔が効いているか保冷剤のようなものを当てて確認をします。
その時、保冷剤以外にも薬が入っていた袋の角で、お腹をツンツンつついて確認しますよ。
と言ってくれたので、麻酔確認を念入りにしてもらうことにしました。

手術当日、保冷剤と薬の袋でのツンツンをしてもらい、麻酔がしっかり効いていることを確認できたので安心して手術に臨めました。
(実は、麻酔が効いてるか確認する時につねってくれませんか?とお願いしたけど、『麻酔医が患者さんを傷つけるようなことはできません。』と断られた…。)


ちょんちょんと軽く保冷剤を当てておわりになることも多く、ここまで確認することはあまりないと思います。
なので麻酔の効きに不安があるなら、麻酔後の確認もしっかりしてもらえるように術前に相談することをお勧めします。


麻酔が効かない原因は?

麻酔が効きにくい原因は一説には、お酒が強いと麻酔が効きにくいと言われてます。
アルコール常用者は、全身麻酔の薬も余分に必要になったり、局所麻酔も効きにくいことがあるようです。
ただ、それよりも個人差の方が大きいようなので、お酒の強さと麻酔の効きはあまり関係ないようです。


私は多分麻酔が効きやすい方ですが、1回目と2回目の帝王切開では麻酔の効きが違いました。

  • 1回目は下半身のみに効いていて上半身(腕や首)は動かすことができました。
  • 2回目は効きすぎていて首から下は全く動きませんでした。

なので、その日の体調などによっても差が出るのかもしれません。


麻酔の副作用

  • 低血圧
  • 吐き気・嘔吐
  • 頭痛
  • 足の痺れ
  • 寒気・発熱など
  • 体が動かない

など


手術中に低血圧になり息苦しくなりましたが、麻酔医に伝えるとすぐに処置してくれて息苦しかったのはほんの少しの間だけでした。
足の痺れは麻酔が切れる時に感じます。
痺れを感じても動かすことはできず、早く動かせるようになりたいと思っていました。


そのほかには頭痛や寒気や発熱などの症状が出る人もいます。
術後に何度か『頭痛はありませんか?』と看護師さんに確認されました。
頭痛は安静にしていれば治るようですが、長く続くときは麻酔科医に相談してください。

他には寒気を感じる人も結構多いのか、1人目出産の時は手術室から戻ると電気毛布がベッドに敷いてあり、私は寒気はなかったので暑くて止めてもらいました。


体が動かなくなるというのは麻酔が効きすぎる場合に起こります。
腰椎麻酔は下半身の麻酔ですが、効きすぎると体全体動かなくなります。
2人目の帝王切開でなり、麻酔が切れるまでとても不便な思いをしました。
意識があるのに体が動かないってすごく辛いです…。


麻酔が切れる時間

手術が終わって腰椎麻酔が切れるまでの時間ですが、数時間かかります。

私の場合、
13:30 手術開始
15:00くらい 病室に戻る。痺れた感覚があり体が動かない
19:00くらい 少しずつ体が動かせるようになる。スマホを持つことができたが、手先が震えるので操作ができない。
21:00 体が動くようになる。少し痺れた感覚はある。


なので完全に麻酔が切れるまで6時間以上かかりました。
切れるまでの時間も個人差がありますが、手術直後は体を動かすのは難しいです。
痺れた感覚があり、足は動きません。


病室に戻ってきたときは、頭もぼんやりしていました。
これは少し寝たらすぐに意識がはっきりしました。
(この頭ぼんやりは、赤ちゃんがお腹から出た後に軽い全身麻酔をしてもらったからだと思います。
この全身麻酔は断ることもできるので、術前の麻酔説明の時に確認をしてください。)

そのあとの数時間は、意識がはっきりしたまま首から下が動かない状態で過ごしたので、ものすごく退屈でいつになったら体が動くのか不安でした。



麻酔なしで帝王切開することはある?

帝王切開が心配でネットで調べると麻酔なしの体験談がありました。
それを見たとき驚きと衝撃で、先生に麻酔なしで帝王切開をすることもあるのか聞こうと思ったくらいでした。

結局聞いていませんが、実際帝王切開をして思ったことは、麻酔なしですることはないんじゃないのかなぁと…。

麻酔なしだと痛すぎて患者も暴れるので、赤ちゃんを取り出すどころではないと思うし、ショック死してもおかしくない状況の気がします。
かなりリスク高いですよね。


予定帝王切開の場合は術前の検査もします。
麻酔医からも麻酔の説明があるので、麻酔なしになる可能性はないと思います。
腰椎麻酔ができない場合は全身麻酔になります。
なので全身麻酔もできない状況以外は考えられないと思います。
全身麻酔もできない状況はなかなかないと思うので、麻酔なしで帝王切開をすることはないでしょう。


ただ、麻酔をしたけど効きが悪い場合は痛みを感じることはあります。
それが心配という人は麻酔の確認はしっかりやってもらった方がいいですね。


ちなみに日本で初めての帝王切開は江戸末期(1852年)でした。
江戸時代なので、麻酔なし。
赤ちゃんは亡くなったけど、母体は88歳まで生きたようです。
参照帝王切開 - Wikipedia


麻酔なしって江戸時代のことなので現代でそういうことはないと思いたい。


途中で麻酔が切れることは?

ちなみに途中で麻酔が切れるというのもあまりないようです。
麻酔医の先生に途中で切れることはありますか?って聞いてみましたが、『それは大丈夫だと思います。赤ちゃんが出ていれば全身麻酔もできます。』と言われました。


上にも書いてますが、麻酔が切れる時は徐々に切れていきます。
麻酔が完全に切れるまで数時間はかかります。
なので途中で麻酔が切れたとしても、急に激痛を感じることはないと思います。

麻酔が切れてくると、徐々に痺れたような感覚が出てきます。
痺れた感覚・触られてる感覚があったり、痛みを感じる場合は麻酔医(開業医さんの場合執刀医)に伝えてください。
すでにお腹から赤ちゃんが出ていれば、全身麻酔ができます。
(赤ちゃんがお腹から出るまでは10分程度なのでその間に麻酔が切れることはなかなかないと思います。
帝王切開自体1時間かからない短時間の手術です。)


ちなみに全身麻酔の場合は手術中は薬を入れ続けます。
手術が終わると薬を止め、目が覚めます。
なので途中で目覚めるということはありません。
別の手術で全身麻酔も経験ありますが、いつの間にか眠っていて気づいたら手術が終わっていました。
全身麻酔は目覚めてもウトウトした眠い状態が続きます。



麻酔が怖い

帝王切開をした友達から話を聞いたり、ネットでも帝王切開の体験談はたくさんあります。
特に麻酔が効かなかったという体験談とか読むとかなり恐ろしくなります…。


不安に思っていることをネットで調べたり体験談を読んだりすることもあると思いますが、参考にする程度にした方がいいと思います。
そして不安に思っていることは、執刀医・麻酔医・助産師・看護師に相談する。


私の場合は、麻酔に関して不安に思うことが多く、麻酔説明の時に相談しました。
そこで手術室見学もさせてもらいました。
手術室を見ることで当日のイメージができて、少しでも不安が解消されるならと提案してくれました。

手術室は想像していたほど冷たい雰囲気はなく、新築の病院だったということもあり清潔感もあり見学できてよかったです。

手術当日も手術室には看護師さんが何人かいて、『帝王切開怖い。怖い。』って言っていると、励ましてくれました。
そして手術中は助産師さんが手を気握ってくれていました。
なので、病院で相談することも不安の解消になると思います。


手術なんだから怖いのは当たり前。
ただ他の手術と違うのは、赤ちゃんに会えるという楽しみがあること。
帝王切開手術自体はそんなに長くかからないので、始まってしまうと意外とあっという間に終わります。
そしてかわいい赤ちゃんと対面できるので、怖いけど頑張りましょう!


帝王切開体験談
【帝王切開体験談】術後の痛みはいつまで?痛み止めはどれが効く? - こちの子育てblog